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有権者: |
センセイの市民感覚の政治活動にはいつも感心しています。 |
裕子: |
ありがとうございます。 |
有権者: |
これまでずっと応援してきました。 |
裕子: |
これからもよろしくお願いします。 |
有権者: |
それがなんですか、この写真は。
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―路上でのキスシーンの写真を見せると、裕子の顔が青ざめた。
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裕子: |
違います、なにかの間違いです。 |
有権者: |
とぼけないでください。どう見てもこれセンセイですよね。 |
裕子: |
・・・ |
有権者: |
後援会とのパーティーの日に撮影されたものですよ。 |
裕子: |
・・・ |
有権者: |
何とか言ってください。 |
裕子: |
申し訳ありません。お酒に酔っていたもので、よく覚えていないんです。 |
有権者: |
お酒に酔っていた、どこかの国会議員みたいなこと言いますね。 |
裕子: |
・・・ |
有権者: |
お酒に酔っていれば、何をしてもいいんですか。路上でキスでもオシッコでもしていいんですか。 |
裕子: |
いいえ、そんなことはないです。 |
有権者: |
でもセンセイは路上でキスしていたんですよね。 |
裕子: |
本当に申し訳ありません。 |
有権者: |
まさかオシッコまでしていたりしないですよね。 |
裕子: |
もちろんそんなことしていません。 |
有権者: |
オシッコはどこでするんですか。 |
裕子: |
おトイレです。 |
有権者: |
じゃあ、おトイレでオシッコしてもらいましょうか。 |
裕子: |
えっ。 |
有権者: |
センセイのモットーは有言実行でしたよね。 |
裕子: |
それとこれとは・・・ |
有権者: |
この写真がマスコミに公開されたらどうなりますか。 |
裕子: |
・・・ |
有権者: |
「今度はマドンナ市議が路上キス、オシッコ疑惑も」なんて記事になりますかね。 |
裕子: |
ちょっと待ってください。 |
有権者: |
私たちはセンセイを応援したいんですよ。 |
裕子: |
わかりました。おトイレに行ってきます。 |
有権者: |
センセイ、私たちの見ている前でしてくださいよ。 |
裕子: |
そんな、まさか冗談でしょう。 |
有権者: |
冗談ですか、そう思われるなら仕方ないですね。写真は公開ということになりますか。 |
裕子: |
待ってください。どうかそれだけは。
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―思いもよらぬ要求に愕然とする裕子。しかし言うとおりにしなければマスコミの餌食となって市議としての生命を絶たれるばかりか、家族まで好奇の目に晒される。
意を決するとトイレの入ると、個室の扉を開けたまま下着を下した。
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有権者: |
さあセンセイ、ここならオシッコしても大丈夫ですよ。 |
裕子: |
お願い、見ないで。 |
有権者: |
そうはいきませんよ。この目で確かめさせてもらいますよ。センセイのおしっこ。 |
裕子: |
ああ、だめえ。
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―そんな願いも空しく、有権者の視線に晒されながらシュルシュルという音とともに放尿が始まった。人に見られながら、その屈辱に体が熱くなった。
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有権者: |
センセイの行動力はよくわかりました。さすがです。 |
裕子: |
どうかこれで許してください。 |
有権者: |
許すも何も、私たちはセンセイをずっと応援していますから。 |
裕子: |
ありがとうございます。 |
有権者: |
路上キスのことは水に流して、生まれ変わったつもりでこれからもがんばりましょう。 |
裕子: |
はい、がんばります。 |
有権者: |
じゃあ、今ここで生まれ変わりましょうか。 |
裕子: |
えっ、どういう意味ですか。 |
有権者: |
生まれ変わるんだから、一度生まれたままの姿にならないと。 |
裕子: |
そんな・・・ |
有権者: |
センセイのモットーは。 |
裕子: |
・・・ |
有権者: |
どうするんですか。 |
裕子: |
わかりました。おっしゃる通りにします。
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―逆らっても無駄なことは分かっていた。耐えるしかない。有権者の目の前で一枚一枚服を脱いでいく。下着姿になったがそれ以上は脱ぐことはできなかった。長い沈黙が流れる。
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有権者: |
センセイ、生まれた時から下着をつけていたわけじゃないですよね。 |
裕子: |
いえ違います。 |
有権者: |
生まれ変わるんじゃないんですか。 |
裕子: |
・・・ |
有権者: |
このままではこれ以上応援できませんよ。
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―裕子はじっと目を閉じると下着に手をやった。そしてブラジャーを外し、パンティを脱ぎ去ると、一糸まとわぬ姿を有権者に晒した。
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裕子: |
ああ、恥ずかしい。 |
有権者: |
センセイ、隠さないでよく見せてくださいよ。 |
裕子: |
・・・ |
有権者: |
いい眺めだ。 |
裕子: |
そんな、見ないで。 |
有権者: |
見ないでって言われても、こんな立派なおっぱい見せられちゃねえ。 |
裕子: |
ああ、いや。 |
有権者: |
センセイのヘアがこんな風に生えているとは知りませんでしたよ。 |
裕子: |
言わないで・・・ |
有権者: |
お尻も見せてもらいましょうか。 |
裕子: |
・・・ |
有権者: |
もっとお尻を突き出して。
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―裕子は屈辱的なポーズの要求にもなめるような視線にも耐えた。市議としての政治生命をそして家族を守るため。
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有権者: |
それじゃあセンセイ、生まれ変わっての第一声をお願いしますよ。 |
裕子: |
どうすれば・・・ |
有権者: |
いつも街頭演説やっているでしょう。 |
裕子: |
皆様、どうぞよろしくお願いします。 |
有権者: |
もう少しまじめにやってくださいよ。そんなことじゃ統一地方選勝てませんよ。「皆様お勤めご苦労様です。中山裕子、この通り生まれ変わってのご挨拶です。どうぞ、皆様の温かいご支援と熱き一票を中山裕子にお願いします。」という具合にやらないと。 |
裕子: |
皆様・・・お勤めご苦労様です。中山裕子、この通り・・・生まれ・・・変わって・・・ |
有権者: |
生まれ変わって、すっぽんぽんですか。 |
裕子: |
生まれ変わっての・・・ご挨拶です。どうぞ、皆様の温かいご支援と・・・熱き一票を中山裕子にお願いします。 |
有権者: |
それでは、熱き一票を入れさせていただきましょう。まずはどこに入れたらいいか、よく見せてもらいましょうか。
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―と言って有権者はマドンナ市議の陰部を両手で広げた。 |